香川県歯科医学大会 特別講演Ⅲ(歯科衛生士対象プログラム)
日 時:令和7年11月30日(日)
場 所:香川県歯科医療専門学校8020ホール
演 題:トピックス「歯科衛生士による歯科麻酔実施の現況」
本題「フッ化物応用をめぐる誤解を解く-チェックアップによるアナフィラキシー発現、PFASの健康障害、そしてフッ化物を栄養として考える必要性」
講 師:全国歯科衛生士教育協議会 顧問
東京歯科大学名誉教授
眞木 吉信 先生
香川県歯科医学大会の特別講演Ⅲ(歯科衛生士対象プログラム)では、東京歯科大学名誉教授の眞木吉信先生にご講演いただきました。眞木先生は、全国歯科衛生士教育協議会の顧問を務められ、教育年限の延長をはじめ歯科衛生士の発展に大変ご尽力をしてくださっています。
歯科衛生士はフッ化物応用の有効性や物性などを正しく理解し、マスコミや発行物から出されるフッ素に関する情報による患者様の不安に真摯に向かい合うことが大事です。
今回の講演は、データに基づいた多くの示唆をいただき、業務の専門性を深めることに有意義でした。
<内容>
「歯科衛生士による歯科麻酔実施の現況」
歯科衛生士教育課程や体制の不備に対し、2024年12月から検討会が開始され、2026年3月に歯科衛生士養成カリキュラム(案)が出されます。2027年4月施行を目指して学生実習の内容や後遺症時の歯科医師・歯科衛生士の責任按分は継続検討となっています。
「フッ化物応用をめぐる誤解を解く」
歯科疾患実態調査では、乳歯(dft歯数) 、5~19歳(DFT者率)は経年的に漸減している。55歳~(DFT者率)は、根面う蝕が増加しています。
【栄養素】としてのフッ素摂取は、欧米では摂取量基準があるが、日本においては基準量が示されていません。今後栄養素として明示されることが望まれます。
歯科衛生士がフッ素応用に使用する【無機フッ化物】は、アレルギー発現報告はなく安全です。適正な使用方法・容量に努めましょう。
PFASとは【有機フッ素化合物】で20~30年後に健康被害が出現する有害物質です。
同じ「フッ素」ですが、この3つの表現の違いを学びました。
眞木先生、大変お忙しい中ご講演くださり、ありがとうございました。